アメリカはOECD加盟国の中でも際立って肥満率が高く、それに比例するように平均寿命は先進国の中で低い水準にとどまっています。この記事ではCDC(疾病予防管理センター)やTrust for America's Health(TFAH)など公的機関・専門機関の最新データをもとに、肥満率の実態・州別の格差・平均寿命の推移、そして日本との違いを整理します。
成人の約4割が肥満、平均寿命は79.0歳。CDC・TFAHの公式データから、州別の格差と日本との違いを読み解きます。
アメリカはOECD加盟国の中でも際立って肥満率が高く、それに比例するように平均寿命は先進国の中で低い水準にとどまっています。この記事ではCDC(疾病予防管理センター)やTrust for America's Health(TFAH)など公的機関・専門機関の最新データをもとに、肥満率の実態・州別の格差・平均寿命の推移、そして日本との違いを整理します。
CDCのBRFSS(行動危険因子サーベイランスシステム)調査によると、成人の肥満率は州によって大きな差があります。南部・中西部の州で高く、西海岸・北東部や山岳部の州で低い傾向がはっきりしています。
| 州 | 成人肥満率 | 備考 |
|---|---|---|
| ウェストバージニア | 41.4% | 2024年データで全米最高水準 |
| ミシシッピ | 40.4% | |
| ルイジアナ | 39.2% | 2025年データでは35.6%に大幅改善(後述) |
| アラバマ | 38.9% | |
| アーカンソー | 38.9% | |
| インディアナ | 38.4% | |
| カンザス | 37.6% | |
| ネブラスカ | 37.6% | |
| ウィスコンシン | 37.4% | |
| ケンタッキー | 37.2% |
| 州 | 成人肥満率 | 備考 |
|---|---|---|
| コロラド | 25.0% | 全米最低水準。アウトドア文化が盛ん |
| ワシントンD.C. | 25.5% | 都市部で徒歩・自転車移動が多い |
| マサチューセッツ | 27.0% | |
| ハワイ | 27.0% | |
| ニュージャージー | 27.7% |
Trust for America's Health(TFAH)が2026年9月に公表した最新報告書「State of Obesity 2026」(2025年データに基づく)では、全米の成人肥満率は引き続き約4割(10人に4人)で高止まりしていますが、上位州の顔ぶれには変化が見られます。最新データではアラバマ州(39.7%)が全米最高となり、次いでノースダコタ州(39.1%)、ケンタッキー州(38.8%)と続きます。一方で、かつて全米ワーストだったルイジアナ州は39.2%から35.6%へ、ウェストバージニア州は41.4%から37.4%へと統計的に有意な改善を見せました。肥満率が35%以上の州は21州(前年の19州から増加)ですが、2012年時点では35%を超える州は1つもなかったことを踏まえると、長期的には依然として上昇トレンドが続いています。
CDC国立衛生統計センター(NCHS)の確定データによると、2024年の米国の平均寿命は79.0歳(男性76.5歳・女性81.4歳)で、前年から0.6歳伸び、新型コロナ流行前の水準に回復しました。男女差は4.9歳で、近年やや縮小傾向にあります。
2024年の死因トップは、心疾患・がん・不慮の事故・脳卒中・慢性下気道疾患・アルツハイマー病・糖尿病・腎疾患・慢性肝疾患と続き、自殺が初めて死因10位に入りました。新型コロナは15位まで後退しています。肥満は心疾患・糖尿病・一部のがんのリスク要因であり、医療費の増大だけでなく平均寿命の押し下げ要因としても指摘されています。
アメリカの医療費の高さと保険制度の課題については医療費と無保険率のページで詳しく解説しています。
アメリカのレストランは一皿の分量が日本よりかなり多く、炭酸飲料やデザートも大容量なことが一般的です。長期滞在では知らないうちに摂取カロリーが増えがちなので、シェアプレートを活用する・持ち帰り(to-go box)を前提に注文するなどの工夫が役立ちます。
郊外中心の都市設計のアメリカでは、公共交通が弱く車移動が基本になるため、日本での生活と比べて歩数が大きく減る傾向があります。意識的にジムやウォーキングの習慣を取り入れることが、体重・生活習慣病の管理に直結します。
赴任先を選ぶ際の生活費全体の目安は州別の生活費比較ページもあわせてご覧ください。
出典:TFAH — State of Obesity 2026/CDC NCHS — Mortality in the United States, 2024
肥満率を国際比較すると、アメリカの高さがより際立ちます。アメリカの成人肥満率は約42%で世界でも上位な一方、日本は約5.2%、韓国は約7.5%と、先進国の中でも突出して低い水準です。背景には、和食・韓国料理に代表される低脂質・高野菜の食文化、公共交通機関が発達し徒歩移動が多い都市設計、学校給食を通じた食育など、複合的な要因があるとされています。日本人女性の平均寿命は2025年簡易生命表で87.33歳に達し、41年連続で世界1位を維持しています。「何を食べるか」「どれだけ歩くか」という日常の積み重ねが、国全体の健康指標に表れている好例といえます。
| 国 | 成人肥満率 | 特徴 |
|---|---|---|
| アメリカ | 約42% | 世界でも上位の高さ |
| メキシコ | 約37% | 北米では米国に次ぐ高さ |
| イギリス | 約29% | 欧州の中では高めの部類 |
| 韓国 | 約7.5% | 東アジアで低水準 |
| 日本 | 約5.2% | 世界最低水準のグループ |
出典:World Population Review — Obesity Rates by Country/厚生労働省 簡易生命表(2025年)
Trust for America's Healthの2026年版報告書(2025年データ)によると、米国成人の約4割(10人に4人)が肥満(BMI30以上)です。州別では21州で35%以上に達しています。
CDCの2024年確定値では79.0歳(男性76.5歳・女性81.4歳)です。前年から0.6歳伸びましたが、日本や西欧諸国と比べると依然として低い水準です。
日本の肥満率(BMI30以上)は約5%で世界最低水準です。食生活・歩く習慣の違いに加え、日本人女性の平均寿命は87.33歳で41年連続世界1位となっています。