日本からアメリカへ観光・出張で渡航する人のほぼ全員が必要になるのがESTA(電子渡航認証システム)です。2025年9月30日に21ドルから40ドルへ、さらに2026年1月1日からは物価調整で40.27ドルへと、短期間に2段階の値上げが行われました。
※ ESTAは「ビザ」そのものではなく、ビザ免除プログラム(VWP)を使って90日以内の観光・商用で渡航する人のための事前渡航認証です。
※ 申請は米国政府の公式サイト(esta.cbp.dhs.gov)または公式アプリでのみ受け付けられており、代行・非公式サイトでの申請は手数料の二重請求などトラブルの原因になります。
ESTAとは?ビザ免除プログラム(VWP)の仕組み
ESTA(Electronic System for Travel Authorization)は、アメリカが日本を含む40の国・地域と結んでいるビザ免除プログラム(Visa Waiver Program, VWP)を利用する際に必須となる事前のオンライン渡航認証です。ビザではなく、あくまで「ビザなしで入国してよいかの事前審査」にあたります。
対象となる渡航目的・滞在日数
観光・親族訪問・商用会議や会議への出席など、B visaで認められる目的かつ90日以内の滞在が対象です。有給での就労、単位取得を伴う留学、報道活動、永住目的の渡航は対象外で、その場合は別途ビザが必要です。
日本国籍者は原則ビザ免除の対象
日本・韓国・英国・フランス・ドイツなど40の国・地域の国籍者が対象です。渡航時に有効期限が出国予定日から6か月以上残っているeパスポート(ICチップ付き)を持っている必要があります。2011年3月以降にイラン・イラク・北朝鮮・スーダン・シリア・リビア・ソマリア・イエメンへ渡航歴がある人、2021年1月以降にキューバへ渡航歴がある人などはVWPの対象外となり、通常のビザ申請が必要です。
2026年の値上げの経緯:$21 → $40 → $40.27
ESTA料金は長年21ドル(渡航促進費4ドル+ESTA手数料17ドル)に据え置かれていましたが、2025年に成立した歳出予算関連法(通称「H.R.1」)により、2025年9月30日から一気に40ドルへ引き上げられました。さらに同法は毎年の物価調整を義務付けており、2026会計年度分として2026年1月1日から40.27ドルに改定されています。
| 適用期間 | 料金 | 備考 |
|---|---|---|
| 〜2025年9月29日 | $21 | 渡航促進費4ドル+ESTA手数料17ドル |
| 2025年9月30日〜12月31日 | $40 | H.R.1法による引き上げ |
| 2026年1月1日〜 | $40.27 | 2026会計年度の物価調整分を反映 |
出典:Federal Register — Certain DHS Immigration Fees Required by H.R.1: FY2026 Adjustments for Inflation
申請方法(4ステップ)
1. 公式サイトにアクセス
米国税関・国境取締局(CBP)公式サイト esta.cbp.dhs.gov にアクセスし、画面右上で言語を「日本語」に切り替えます。公式アプリ「ESTA Mobile」(iOS・Android)からの申請も可能です。
2. パスポート情報・質問事項を入力
氏名・生年月日・パスポート番号などの基本情報と、渡航目的や既往渡航歴に関する質問事項に回答します。家族分をまとめて申請する場合は人数分の情報が必要です。
3. 手数料を支払う
クレジットカードで40.27ドルを決済します。申請自体が却下された場合でも一部手数料は返金されません。
4. 承認結果を確認する
多くの場合は数分〜72時間以内に結果が出ますが、追加審査になるケースもあるため、渡航予定が決まり次第、出発の72時間以上前に申請しておくことが推奨されています。
有効期間と更新
承認されたESTAは認証日から2年間有効です。ただし2年以内にパスポートの有効期限が切れる場合は、その時点で無効になります。有効期間中であれば何度でも渡航に使え、期限が切れた場合は同じ手続き・同じ料金で再申請が必要です。
渡米中の滞在費用の目安は州別の生活費まとめページでも紹介していますので、予算計画の参考にしてください。
偽サイト・詐欺に注意
申請はesta.cbp.dhs.govという公式ドメイン、または公式アプリからのみ行えます。検索結果の広告やSNSで見かける「代行申請サイト」は、正規料金に上乗せした手数料を請求することが多いため、公式サイト以外では手続きしないことを強くおすすめします。
世界の視点:値上がりする電子渡航認証、各国との比較
こうした「ビザは不要でもオンライン事前申請とその手数料は必要」という制度は、アメリカだけの話ではありません。イギリスのETA(電子渡航認証)は20ポンド(約4,000円)、カナダのeTAは7カナダドル(約750円)と比較的安価な一方、EUが導入を予定するETIAS(欧州渡航情報認証制度)は当初7ユーロの予定が20ユーロ(約3,300円)に3倍近く引き上げられ、2026年後半の運用開始を目指しています(未成年・70歳以上は免除)。世界的に「ビザなし渡航の間接コスト」が上昇する流れの中で、アメリカのESTA(40.27ドル・約6,000円台)は現時点で主要国の中でも高水準にあると言えます。
| 国・制度 | 料金 | 有効期間 |
|---|---|---|
| アメリカ(ESTA) | $40.27 | 2年間 |
| イギリス(ETA) | £20 | 2年間 |
| EU(ETIAS・導入予定) | €20 | 3年間 |
| カナダ(eTA) | C$7 | 5年間 |
出典:UK Government — Apply for an ETA/Government of Canada — Apply for an eTA/欧州委員会 ETIAS発表(2025年7月17日)
よくある質問
ESTAの申請料金はいくらですか?
2026年1月1日から1人40.27ドル(クレジットカード決済)です。2025年9月29日までは21ドル、同年9月30日から12月31日までは40ドルでした。
ESTAはどこで申請すればいいですか?
米国税関・国境取締局(CBP)の公式サイト esta.cbp.dhs.gov、または公式アプリ「ESTA Mobile」からのみ申請できます。手数料を上乗せする非公式サイトやメールには注意してください。
ESTAの有効期間はどれくらいですか?
認証日から2年間です。ただし2年以内にパスポートの有効期限が切れる場合は、その時点で無効になります。期限が切れたら同じ条件で再申請が必要です。
ESTAを取得していないとどうなりますか?
航空機等への搭乗を拒否されたり、米国への入国を拒否されたりする可能性があります。渡航予定が決まったら、出発の72時間以上前の申請が推奨されています。
アメリカに住む日本人の数や州別の傾向は在住日本人数のページ、国立公園の入園料事情は国立公園のページでも紹介しています。